■裏番組は「ハイジ」だけではなく「パトラッシュ」と「猿の軍団」!
宇宙戦艦ヤマトの1作目は日本テレビ系列で日曜19時半から、裏番組はなんと「アルプスの少女ハイジ」(フジテレビ)と特撮ドラマ日本版の「猿の軍団」(TBS、円谷プロ)という強力な布陣でした。
まだBlue-rayやDVDどころかビデオデッキもない時代、TVも1家に1台でしたから、ヤマトは苦しい戦いを強いられました。
「ヤマトはハイジに負けて打ち切られた」というのが定説になっていますが、「アルプスの少女ハイジ」は1974年1月6日~74年12月29日で、その後は「フランダースの犬」に引き継がれました。
「宇宙戦艦ヤマト」と「猿の軍団」はまったく同じく1974年10月06日~75年3月30日、計26話です。
また、「最初は39話(3クール)予定だったのが26話(2クール)になった」とされていますが、「猿の軍団」とまったく同じなのをみると、そこまでひどい措置だったワケでもなく、ある意味予定通りだったのでは?とも思えます。
ヤマトはとにかく作画に手間とコストがかかり、制作現場も修羅場だったようなので、そのために打ち切られた(西崎氏自ら打ち切った?)、というお話もあります。
1977年にTV編集盤の映画「宇宙戦艦ヤマト」が上映され、再放送と相まって世間は空前のヤマトブームに突入します。その後、勇躍開始されたTVシリーズ第2段も、1978年10月14日~1979年4月7日で計26話。
その後放送されたTVシリーズ第3段も1980年10月11日〜1981年04月04日の計25話。
・・・ということをみても、初回シリーズが打ち切られた、というのはいささか?です。
ちなみに・・・当時の日曜19時台は(関東地区)
NHK「お笑いオンステージ」(南伸介)
NHK教育「セサミストリート」
NTV「宇宙戦艦ヤマト」
TBS「猿の軍団」
フジ「アルプスの少女ハイジ」
NET「スターものまね大合戦」
東京12チャンネル「ディズニーワールド」
なかなかの強豪ぞろい、お子様が主役!な時代ならではですね。
それでも・・・実に幼児教育に適した雰囲気で、安心して子供に見せられる「アルプスの少女ハイジ」に対して、SF宇宙ものとはいえ、思いっきり戦争がテーマの「宇宙戦艦ヤマト」では、当時の「お茶の間に一台」のTV環境を考えれば、そりゃ苦戦するでしょ、というお話です。
当時はアニメ=子ども向け=TVまんが、という認識ですから、今のように深夜枠で大人向けのアニメなんて、考えられもしなかったのです。
それを考えると逆説的ではありますがいかにこの「宇宙戦艦ヤマト」が切り開いた市場が大きなものであったか、というのがわかりますね。
つづきます。
コメント
大好きなアニメでした。好きな場面は、地球との交信が限界になり、艦長と古代が酒を交わすシーンですね。
コメントありがとうございます!思い出しました。古代には交信する家族がいないんですよね。。真っ赤なスカーフは名曲ですね。