ドラマーのヤク中が原因とも言われるバンド「Tin Machine」活動休止後、しばらく沈黙を保っていたボウイは、92年に東アフリカのソマリア人スーパー・モデルであるイマン・アブドゥルマジドと結婚。その翌年、93年に久々のソロアルバムを発表します。
■「Black Tie White Noise」(1993年)
ナイル・ロジャースとの共同プロデュースですが「レッツ・ダンス」の時とは正反対のシックでヨーロッピアンな知的なサウンド、自ら作り上げたキャラクター・イメージから解放されて自分自身のことを歌い上げるスタイルは、長く待たされて来たファン、ヒョーロン家から「ボウイ完全復活!」「ボウイの新境地開拓!」と絶賛され、全英アルバムチャートで久々の1位を獲得。首の皮一枚でミュージックシーンに踏み止まりました。
ちなみに本作には旧友のギタリスト、ミック・ロンソンも参加していますが、アルバムリリース後に癌で死去しました。
続く95年にもアルバムを発表。
■「アウトサイド」(1995年)
かつてのベルリン3部作での盟友ブライアン・イーノをプロデューサーに迎え「荒廃した現代」をテーマに、サイコホラー映画のようなストーリーが散りばめられた曲群によって完成されていく構成で、前作での復活に半信半疑だったかつてのボウイファンも満足の一作。
ちなみに本作内の一曲「ハーツ・フィルシー・レッスン」が同年公開で大ヒットしたブラッド・ピット『セブン』のエンディングテーマにもなりました。
久々に本人名義のワールドツアーも行われ、日本公演もありました。
1996年 The Outside Tour
6月4・5日:日本武道館
7日:名古屋センチュリーホール
8日:広島厚生年金会館
10日:大阪城ホール
11日:九州厚生年金会館
13日:福岡サンパレス
私は布袋寅泰氏がオープニングアクトを務めた武道館に行きましたが、一曲目のボウイ登場と共に館内の空気が一変するのを目の当たりにして、衰えないカリスマ性に驚かされました。
★David Bowie history Blog INDEX
「デヴィッド・ボウイ」①~変幻自在のロックスタァ入門
「デヴィッド・ボウイ」②~スペースオディティ 宇宙の旅
「デヴィッド・ボウイ」③~ジギー・スターダストとは何か?
「デヴィッド・ボウイ」④~プラスティック・ソウル
「デヴィッド・ボウイ」⑤~ベルリン・プログレ
「デヴィッド・ボウイ」⑥~前半まとめ&来日公演
「デヴィッド・ボウイ」⑦~レッツ・ダンス
「デヴィッド・ボウイ」⑧~ライブ・エイド
「デヴィッド・ボウイ」⑨~Tin Machine
「デヴィッド・ボウイ」⑩~ Sound + Vision Tour
「デヴィッド・ボウイ」⑪~Black Tie White Noise / OUTSIDE
「デヴィッド・ボウイ」⑫~Earthring & 中期以降のまとめ
コメント
私も武道館に行きましたが前座の布袋が長すぎてボウイが始まる前から疲れた記憶があります。しかもスターマンまでやりやがって!!笑
ボウイが出てきた時はめちゃくちゃカッコ良かったです。ピンヒール履いてたのかな?役者が違うと思ったもんです。
アンコールでフレディマーキュリー追悼での名演が記憶に新しい「全ての若き野郎ども」を布袋のギターで演奏した時は感動しましたね