「スライム」と「ビッグワンガム」〜1978 昭和玩具

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1978(昭和53)年。2つの玩具が小学生の間でブームを巻き起こしました。今回は「スライム」と「ビッグワンガム」をご紹介します。

 


 

●謎の物体「スライム」

 

一つ目は「スライム」。ツクダオリジナルが米マテル社のライセンスを取得、日本で発売し、一躍大ブームを巻き起こした玩具です。

 

ある時期から「スライム=ドラクエのキャラ」の方がメジャーになりましたが、この元祖「スライム」は小さなポリバケツ状の容器に入ったグリーンの半固形、半液体の謎の物体です。手に付かない程度の適度な粘性があり、触ると冷たく湿った感触がありました。

 

「ただ触って遊ぶだけ」で何の役にも立たない玩具でしたが、それまでにない新鮮な感覚で大ヒット。世の母親の「洋服に着くのでは」「髪の毛についたら」「口に入れたら」「不潔、汚い」などの懸念をよそに、世の小学生は狂ったように買い求めました。500円という価格でしたので、親に内緒で隠し持っていた子も多かったと思います。

 

この当時、「人喰いアメーバの恐怖2」(1971年公開、アメリカ)というB級ホラー映画があり、TVの洋画番組でたびたび放送されていたことも影響してる気がします。小学生男子からすると「スライム=人喰いアメーバ!」的な憧れ(?)があったんですよね。

ブームの常で、すぐに派生商品が誕生。本家のツクダオリジナルから水色、ピンク色バージョンや、ゴム製のカエルやおたまじゃくしが入ったもの、さらには他メーカーからのバッタモノ、ニセモノが次々と商品化されました。

 

さて、この「スライム」とは一体何なのか。実は、第二次世界大戦時にゴムの産地を日本軍に占拠されたアメリカで、ゴム不足を解消すべく人工的にゴムを作ろうとして生まれた産物だったそうなのです。そんな歴史があったとは、当時はまったく知りませんでしたね・・・。

 

そしてこの「スライム」、いまの子ども達の間でも知名度はなかなかです。その理由は、理科体験教室などで「作るもの」になっているからです。ポリビニルアルコール(PVA)を成分に含む糊や洗濯糊にホウ砂、水を加えて作ることができるとは、あの頃に知りたかった(笑)

また、ガチャガチャでもたまに販売してるのを見かけます。最近のモノは色が鮮やかになりましたが、当時はもっとくすんだグリーンでしたね。そして臭かった(笑)

 

得体の知れない「触るだけ」の物体ながら、なかなかのロングセラー商品ですね。

 


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●ガム付きプラモデル「ビッグワンガム」

 

もう一つはビッグワンガム。「ジューC」が有名なカバヤ食品が発売した、本格的プラモデル付きのガム。

お菓子売り場に初めて登場した「おまけ」に価値をおいた商品で、いまでいう「スケールモデル食玩」の元祖的存在。こちらも爆発的大ヒットとなりました。

カバヤHP>歴史のページにも掲載> https://www.kabaya.co.jp/about/history.html

 

接着剤不要で誰でも作れて、100円という価格の手頃さ、そしてスーパーのお菓子売り場で買えるということが画期的でした。

「この商品で初めてプラモデルを作った」という子どもは多かったと思います。欲しくて欲しくて、遠足のおやつに買った友人がいて親から「アンタ遠足にプラモデル持ってくの!」と怒られてました(笑)。

 

人気のポイントはなんといっても「お菓子のおまけ」であるプラモデルがおまけの域を超えた精巧、本格的なクオリティ。「玩具が本体、お菓子がおまけ」と言われました。

 

バリエーションもスポーツカー、レーシングカー、二階建てバス、消防車などの特殊車両、戦艦、戦闘機、戦車などのミリタリー、スペースシャトル、帆船、バイクなど盛り沢山。買う前にハコの小窓から中身がわかる親切設計もウケました。

後に150円、200円、500円の「デラックス ビッグワンガム」が発売されますますプラモデルのクオリティが上がっていき、カバヤのHPによると「1990年まで販売」、とあります。2000年代に入ってからも復刻されたようです。

 

ちなみに商品名は、ホームラン世界新記録で当時のちびっ子たちの憧れ、巨人軍の王貞治選手のニックネームが由来でした。当時は歌まで出てましたが、若い人はこのニックネーム自体、知らないでしょうね。(歌ってる人にも注目)

当時放送中の「ジャッカー電撃隊」にも「ビッグワン」という行動隊長キャラが登場(演じるのはV3、アオレンジャーの宮内洋さん)してたくらいです。当時の王さんの人気ブリが伺えます。

 

近年流行した宝島社などが出版した「バッグが付き書籍」。もはやどっちがオマケで本体だかわかんないところ、本屋でバッグを売るという商法が「ビッグワンガムみたいだな」と懐かしく思い出しました。

コメント

  1. Toshi.K より:

    冒頭に”1978(昭和53)年。任天堂ファミリーコンピュータが発売されたこの年、”とありますけど、ファミリーコンピューターが発売されたのは1983(昭和58)年ですよ。元号と西暦の末尾を混同されたのではないかと?
    それと、「ビッグワンガム」のスピンオフ的商品のダグラムガムやボトムズガムなどもぜひ取り上げてほしいところです。

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